Pの玉突き話し(A級時代)
伸び盛りの時代はあっと言う間に過ぎ去り、その間仕事を始めたこともあってあまり撞いていない時期が続きました。大学に戻ったものの2回目の留年となり、2回目の留年の時単位がさくさく取れたため、半期卒業になった事で玉突きに復活しました。就職までの半年間もてあました時間をこどもの国の近くの玉屋でバイトを始めたのです。その時一緒にいたのが西村プロだったりするのですがここでも玉突き仲間と楽しい時間を過ごしていたのです。試合もたいして振るうことなくあっという間の半年間が過ぎ去りました。
就職と同時に大阪に赴任。ここがもう一つの転機となるのです。
タウンページで玉屋を探しまくり1ヶ月で20軒は回ったと思います。いろいろ回って、近くにあったという事と上手い人がいたということで、吹田中央、ボンバー、ワラビーなどを回ってジャパンナインにいそしんでました。最初は当然カモでしたし、すっかりB級扱いで教え上手な先輩方にいろいろ教わりました。利川プロともワラビーでコーチに来ている時に喋る事が出来、今でも大事に思っている言葉が「全部100l完璧になんか絶対できへん。そこでどうリカバリー出来るか、どうジャッジできるかが総合力やねんで。ミスした事をひきづるんじゃなくてリカバリー出来る出来ないが技術で、実力になるんよ」でした。完璧に出来るという練習を積むのと、一見無駄に見えるトライを練習すのが必要だけど、とかく完璧に出来る練習に偏りがちだったのでイメージを膨らます事を心がけるようになったのもこの時期です。
利川さんと縄井君がミナミに店を出すという事で、会社も近いこともあって引っ越すことを決意し、日本橋西に引っ越しました。そこからは会社帰りに毎日Jブリッヂに寄るようになりました。このころには転がして取りきるイメージも少し出来てきていて、試合にも率先して出るようになりました。
印象に残っているのは全日本アマチュア9ボール選手権の大阪A級代表戦です。予選を勝ち上がり、シングル2回勝てば代表として出場できるのです。最後はメロメロになりながらなんとか通過することが出来、これは本当に嬉しかったです。
みなみ地区のアマチュアトーナメント「大阪カップ」も出場し続け、年に1回のチャンピオントーナメントに出場。決勝戦ではいいとこなく負けてしまいましたが10万円の賞金はとてもでかかったです。
この頃になるとウィークリーにも強いアマチュアがいっぱい出るようになっていて、いろんな人とつきました。平場では寒い相手でも1回勝負ならなんとかなるもんだと思って試合に実力っぽく出れる気持ちをもてるようになってのです。
しかし、僕にとってすでにビリヤードは知り合いを作るツールで、勝ち負けより楽しい楽しくないの判断になってました。おかげでトーナメントプレイヤーとして必要な考え方やスキルはよく分からないままだったので、そういう玉突きを要求されると面白くない→いっこも入れないとう今の選手像が出来たのです。
仕事で四国へ行けば四国の玉突き屋へいき、岡山へ行けば岡山の玉突き屋へ行くという事で出張の夜は玉屋めぐりをしたものです。これもとても楽しい思い出で今活躍されているプロとも遊んでいただきました。
ただ重要なのは裏づけも何もない玉突きをしていて、玉突きだけで友人は作りづらい ということです。
そんな折、今度は博多へ転勤です。
九州はまったく知らない町で、プロのいる店を見つけてまたもや居座るようになりました。ここで出来た玉突き仲間は最後までとてもよくしてくれて本当に楽しい思い出になりました。試合も割りと出場していて、ここはビリヤード日記にも書いてるとおりです。
ある程度最初の2ヶ月くらいで名前がちょっとは知られた事もあって、どの試合にいっても知り合いがいるという状況になりました。
大阪と博多。色んなスタイルに対応できるようになったのも、一箇所じゃなくて色々いったおかげと思ってます。まっすぐうまくなるほうが早いのかもしれませんが僕はこんなやり方の方があってたと思います。
長く、楽しくたまを撞き続けるコツだと思います。当然若手の伸び盛りの選手志望の人とやれば負け目ですが、それでもたまには驚かす事が出来るという気持ちもあります。
そんな転勤生活から10年ぶりに東京転勤で帰ってくると、当時一緒に撞いていた人はみんな上手くなっているし、仕事もそこそこ遅くなるので今までみたいに撞き続ける事も出来ないのですが、コツコツと撞き続けています。
玉突きは接し方を間違えなければ本当に面白いです。
こんな僕が一人の知り合いもいない町に住むにあたって、たくさんの仲間が出来た事、出張でたまにその町に行けば昨日も一緒だったかのようにはしゃげるのも玉突きを知らなかったらなかった事だったと思ってます。
これが僕の今までです。さらにこれからは玉に接していくコツ?と僕が練習(殆どしないんですが)してきた事なんかをかいてみます