Pの玉突き話し(出会い〜B級時代)
こんな僕に技術的な事とか考え方を聞いてくる危篤な方がいらっしゃるので、玉突きとの上手な付き合い方をつらつらと書いてみます。
ここに書くことは酔っ払ってると何回も言っている事なので、既に聞いたよって事が多いと思います。
まずは僕の玉突きとの関係についてですが、高校時代2年生までは喫茶店とかでたむろするのがちょっとイキったやつ等で、3年になるとビリヤードしているというのがちょっとしたステータス?みたいな感じだったので、自然と玉突き屋さんに行くようになりました。
ちょうど僕より2ヶ月くらい先に突き始めた エビ という奴がいて、どうしても勝てなくて練習したりしてました。
すると映画「ハスラー2」がヒットし、町中に玉屋が雨後のたけのこみたいににょきにょき出来て、ボーラードで言えば60点くらいの僕でもちょっとした実力者扱いされ、お調子者の僕はすっかりその気になって僕の後から始めた人に負けないようにこそ練をつんでいったのです。
丁度その頃かよっていた町の玉突きやさんに、今や関東の女子アマチュアの女王「高橋直子」さんが家が近くてよく来てました。「Pもメイプルハウスに行きなよ。すっごい人が出入りしてるから」ってよく誘われました。しかし敷居が高くてなかなか行く機会がなく、そんなある日 エビ が「俺メイプル行ってきたよ。同い年の人が店員してたし面白かったよ」と言ったのです。ちょっとちびりの僕は エビ に「連れてって」とお願いして、メイプルに行きました。そこで見たものは・・・・・
店員にはJPBA立花正雄プロ、原口哲JBCプロ、小島信行球聖東代表などがいて、客も今JPBAのプロとかがわらわらといるではないですか!6台の店で最初はブラウンズィック2台とガリオン4台で、僕らは奥のガリオンでつきながら、華台で繰り広げられる信じられないショットの連続を観戦してました。
それだけでは飽き足らず、突き終わった後はカウンターに座り込みウーロン茶で朝まで観戦していたもんでした。
そんな事を続けているうちに立花プロからは色んなことを習う事になったのです。
立花プロに習ったこととは、「ビリヤードはピアノで作曲するのと同じ。ピアノは決まった音階があって、それをいかに組み立てるかで芸術だったり騒音だったりするのと同じ。音を出す方法が分かれば、セオリーはあるけど決まりはないじゃない?玉突きも散らした玉をどういうふうに取りきるかがプレイヤーの個性になるし、それが楽しいんだよ」とピアニスト志望だけあって非常に印象に残る言葉でした。
そんな事を言うプロですから、教え方もとても個性的です。それは後述しますけど、僕はメイプルで貴重なB級(当時Cとかビギナーってなかったんだよなぁ・・)をすごすことになったのです。
メイプル時代にお世話になった人で エディさん という人がいました。ビール片手に玉突きを真剣にやってるんです。当時は会社を興していてその実直な性格からか、プロボクサーのライセンスももってました。まだボーラード120点くらいの時にレッスンプロの試験を受けにいったくらい熱い人でした。「ビリヤードはまっすぐ突く事が全て」と手玉をヘッドポイントにおいて短クッションにまっすぐついてまっすぐ返ってくるという練習だけ3時間とかする人でした。良く試合にも連れて行ってもらったりして、これがとても良かったと思ってます。というのも自分では試合に出るなんて思ってもなかったからで、結果試合に出ることで知り合いも増えたのです。
奥村プロが店を出したとき、オープニング記念トーナメントがあって、予選最終が木菱君で1こハンデはもらってましたがなんと勝ってしまったのです。ベスト8戦は奥村プロからの紹介付きで始まったのですが「スーパーB級のP」という紹介をして貰ったのがすっごく嬉しかったのを覚えてます。その後一之瀬ビリヤードのトーナメントの準決勝戦、もう一つの枠は木菱君でした。結局僕が準決勝で負けてしまったのですが、木菱君が「Pが来ると思ってましたよー。」って言ってくれたのも嬉しかったです。しかも奥村プロも遊びに来ていて、関川プロに「あの子上手くなったね」と言ってくれいたというのを聞いて本当に嬉しかったのを覚えてます。
当然当時の方々は何も覚えてないのでしょうが、こんなにまでも玉突きにはまったのもそういった事があったからだと思ってます。
そんな折、高橋君という(邦彦プロではない)B級の人が一之瀬に来ていて相撞きをしていたのですが連勝していて、その後の季節杯のベスト8の時点で高橋君と「このままいったら二人で決勝撞けますね。決勝であいましょう!」と言われ、頑張ったのですが9番とばして8番入れてスクラッチと確か3セット先取の試合で致命的ミスを繰り返して僕が負けてしまいました。高橋君は優勝して先にA級になったのでした。
その冬だったと思います。メイプルハウスのクリスマストーナメントで並み居る強豪と戦いベスト8では一色たくちゃんを破りベスト4入りし、少しずつ自分のしたいスタイルにも目覚めだしたのです。それからしばらくして、メイプルハウスのハウストーナメントと一之瀬のハウスで優勝し、周りから「もうAで撞けば?」と言われ エディーさん にも「そうだそうだ」といわれ照れくさい気持ちのままAになりました。まだまだボーラード200とかのレベルじゃなかったんですけどね^^;