試合レポート
さて試合の方に目を向けます。僕は4時間くらいしかいれませんでしたが その中でも記憶に残るゲームがいくつかありましたのでレポートします。
試合フォーマットは11先のダブルで、ここで8名を勝者、敗者から絞り込みます。この8名で再度シングル枠をこさえて、4名に絞って翌日に進むわけです。
5日の予選最終の会場「渋谷大和田ビリヤード」に行った訳ですが、会場は16台のブラウンズウィックWで、試合に使われたのは8台。観戦料は1000円となってましたが、500円になってました。椅子は空いているところに座る分には何ら問題なく観戦出来ました。
着いた時には望月プロが千葉の門崎プロと対戦しているところでした。望月プロはショットに思い切りがあって、リズムもそうとう早く、見ていて大変面白いプロであって、その昔一緒に撞いてもらったりした事もあって応援に入ります。2−6ビハインドくらいの状態からサクサクととり切ってほぼタイまでもちこむのですが、ここからちょこちょこっとイージーミスが続きます。門崎プロも僕は博多オープンか何かで当たった事があるプロで、丁寧にミスをしないような玉突きをする選手です。
| 追いついたと思ったマスでのあたり門崎プロもおかしくなっていて、ショットに安定感を損ねていたのですが、キーとなる望月プロの8番セーフティを見事に裏から9にキスさせてイン!9も短ー短の力加減が抜群で、この思い切りの良いショットと、望月プロの信じられないシュートミスに助けられ門崎プロが勝ちあがります。望月プロの玉突きは「あ〜プロやなぁ」と思えるような玉突きなだけにちょっと残念です。 | ![]() |
そのほかPが応援していた選手の様子を追っかけてみたいと思います。
まずは勝者最終という形で対戦となった 竹中ー原口 戦です。
二人ともそれぞれに一緒に撞いたことがあるプロですので、応援もどっちを応援したら良いか分からず、ナイスな方に拍手を送ろうと決めて試合テーブルに近づきます。
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まず圧巻なのは竹中プロのスタートダッシュ!原口プロの先行で始まった一マス目はシュートアウトをパスされた原口がシュートしきれずに竹中の取りきり。そのままマスワリ3連荘。第5セットは原口にも回ってきたものの、シュートミスをしてとりきりから2連荘で7−0。その後はじわじわと9−0まであっというまに進みます。ここから3つ取り返して 竹中9−3原口 となります。しかし、14マス目のちょっと竹中プロのおかしくなった所を攻めれる状況で8番をミスしてしまい10−3。最後もお互い何球かづつ撞くのですが竹中プロが取りきって11−3で終了。 | ![]() |
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| 原口プロ 東京出身のプロでJPBAのプロとして「黒豹」という名前をつけられたりと将来を嘱望されていた若手プレイヤー。 東京9ボールを機にJBCへ移籍。現在は住まいを大阪に移して活躍している。 |
竹中プロ 関西のプレイヤーでアマチュア時代は「東の銘刈、西のハタ」というわれた名プレイヤー。数年前にプレイヤーとしてJBCで完全復帰。海外の試合でも成績を残し始める |
敗者に回った原口プロは酒井アマとの対戦。酒井選手は前日の対永田修司戦を勝ち上がっており、調子はいいみたいです。ここを勝ちあがればシングル戦に残れる為、応援にも熱が入ります。しかし、ピリッとしたところがない原口プロのミスに乗じて前半は酒井選手のペース。そのままミスがなければそうとう酒井選手に分がある感じでしたが、ここ一番しびれたかハイボールでのミスが目立ちます。2−2の同点まで縺れまくってましたが、ここはプロの意地を見せて原口プロが勝ち上がります。
| そのほかの注目のカードです。 花谷プロvs井上(淳)プロの一戦。序盤少しかための花谷プロに対して余裕を感じる井上プロが伸び伸びと撞いている展開。しかしながらブレイク後の配置に悩む井上プロ対し、ブレイクが当たりまくっている花谷プロが徐々にペースを掴み、ブレイク5個インからのマスワリを含め入れ勝つ展開で花谷プロの勝ち。 |
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井上淳介プロ 抜群のセンスとベテランらしい玉突きで若手プロの壁として常に現役プレイヤーとして活躍している。拠点である吹田中央にはそんな井上プロを慕って有望な若手プレイヤーが集まる |
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花谷健生プロ アマチュア時代神奈川から東北へ拠点を移し、そこで才能を開花させる。 伸びのあるストロークで攻めるプレイスタイルで次代のホープ的存在 |
| さて、実は最注目選手として見ていた下川選手(アマチュアエントリー)が関西代表枠で参加してました。彼が九州に来ていた時、一緒に撞いたこともあって入れちぎるプレイスタイルと将来への期待値で応援してました。序盤戦で増渕プロに破れ敗者戦に回り、勝ち上がっているところです。 試合となるとまだ全力で挑んでいるがその分若干固さが見えてしまい、ポジショニングにも苦しんでいました。まだまだ若手という事でこれから強くなるプレイヤーですが、青柳君が出てきた時に印象は似ています。 試合中に苦しくなると熱くなって表に出ているのが、良いところでもあるが今回は強さにはうまく繋がってないように見えたのが残念です。 博多で転がしたときはそれこそ強いぞオーラが出ていて、マスワリ量産機になっていただけに、もっとイケイケで結果はミスしても悔やまないコントロールができるようになれば本当に強くなる選手だと思います。 今後に益々期待値の高い選手です。 今回は敗者戦最終で鈴木(清)プロに敗れてしまいますが、それも前半はいけそうな感じでした。ただ、配置の難しい取り切りを乗り越えて出来だまとなったハイボールをイージーミスしてからは展開も鈴木プロに流れてしまったのです。頑張れ下川選手! |
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予選残った8名が決まった順番に自分の枠を選んでいくのですが、聞くところによると丹羽プロ、竹中プロの順番で最初選び出して、最後が原口プロとなったのです。そりゃ誰も竹中プロの横は選ばないので、原口プロは空いている竹中プロの隣となり、再び竹中ー原口戦となったわけですが、ここも11−7と竹中プロの勝ち。
残った組み合わせは 竹中vs鈴木、丹羽vs向井(だったと思う)という組み合わせで最終日へと挑むわけです。
今回の試合を見ていて思ったことはメジャーな興行として開催しようとしているトーナメントであるが意外と外の世界への波及はまだまだ進んでいないなぁと思った事です。地方都市での開催は、物珍しさも手伝ってもう少し大きな展開を期待できそうな内容なだけに、ここでもうひと踏ん張りして更に大きな魅力ある団体になってもらいたいものです。

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←今度は結果を出すぞ!と酒の席で。さて誰でしょう? | ![]() |
| 今後も見ごたえのあるゲームを期待したいです→ |