第5回 JBC博多OPEN
2003.09.15
本文内敬称略
たまたま前日博多で仕事があったもので、決勝戦の日に観戦して来ました。
ベスト17からのシングルトーナメントです。飛行機の都合もあって、6時すぎには会場のブラックビーナスを出なければならなかったのですが、結果的には準決勝までは見る事ができました。
永田 | ||||||||||||||||||||||||||||||
田中 | 永田 | |||||||||||||||||||||||||||||
竹中 | 田中 | 永田 | 矢田 | |||||||||||||||||||||||||||
久保 | 竹中 | 向井 | 田中 | 永田 | 鳥井 | 門崎 | 矢田 | |||||||||||||||||||||||
久 保 啓 二 |
田 丸 勉 |
竹 中 寛 |
島 田 昌 幸 |
向 井 照 和 |
鈴 木 清 司 |
田 中 雅 明 |
高 見 剛 |
永 田 修 治 |
佐 藤 卓 也 |
平 島 祐 輔 |
鳥 井 孝 義 |
桧 垣 真 也 |
門 崎 知 孝 |
矢 田 繁 美 |
佐 藤 行 信 |
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竹 中 寛 |
菅 谷 慎 太 郎 |
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上表を見てわかるように、何故か17名によるシングル戦でした。原口プロは前日予選に出場してましたが、「今まで撞いて来た中で最悪な出来。こんなんこれまでにあと1回しかないくらいやっちゃった」と言ってました。
試合は枝の竹中ー菅谷戦をまずみます。9セット先取りで、最初菅谷5−1から6−1に出来るところで凡ミスし5−2。ここで慎重になり過ぎた菅谷をラッキーもあって5−3にするとすかさず2連荘マスワリで5−5タイに。そのまま3連荘と思われた8番を竹中が弾いて出しに行ったのを大きくはずし、のこり2玉を菅谷、ここでタイムアウトをとって気を落ち着けて取りきる。
その後はとったり取られたりといった展開で菅谷7−6竹中の時、信じられない菅谷9番をとばして7−7。次のセットは菅谷がとって8−7。ここで菅谷またも勝負を決めきれずに難球続きを入れ続けた竹中がおいついてフルセット。最後のマスは、必ずしも万全な状況ではないなかでマスワリで竹中の逆転勝ち。朝一の試合にありがちな、ちょっと泥試合風になってしまったものの、これで枝は竹中の勝ちあがりになる。どうしてこういう枠になったのか、しかもランカーがいきなりあたっているのか理由は不明。
さてベスト16のあたりから。田中、高見の対決はこれもフルセット。入れちぎる試合ではなくて、無理せずの展開。この二人ならかなりレベルの高い、勝負にこだわった戦いと思いきや、ちょっと淡白な試合だった印象です。
桧垣、門崎戦もフルセット。勝負所の手玉土手のロングの玉をしっかり決めた門崎の勝ち。ちょうど見ていた試合がフルセットまみれなのは当然時間がかかるわけなので勝負際を見れた感じでした。
そして、遅れて始まった 竹中ー島田戦。どうも竹中のいつもの行き足を感じません。コンディションをつかむのに苦労しているみたいで、ポジションに苦しみながら「おい、あいたー」と独り言が多い中でなんとか進んでいる感じ。無理がたたってセーフティも増える。ショットが決まらずもつれるという感じで、気づけばフルセット。ローボールから丁寧に確実に取りきっていく島田。そしてゲームボールはサイドにとりにいくが、ふわっとつくには少し薄くていやらしい感じ。ここをコーナースクラッチがないのを確認して、しっかり入れた島田の手玉は長ー短ー長と入って9番をいれたサイドに向かい、ためらうようにスクラッチ。まさかの逆転となる
「今日の竹中はつきまくっとる。」と思うも正直昨年のような熱い戦いというより、今年は覇気が薄かったような気がした僕は、眠りについてしまうのでした。ソファーが気持ちよかったぁ。
目をさますとベスト8戦で、矢田ー門崎戦は1球ごとにチョークをレールに叩き付け、毎球のように舌打ちをしている矢田が勝ち上がる。竹中ー久保戦は序盤久保ブレイクが3メートルくらい飛び上がって壁を直撃。手玉が微妙に欠けるというアクシデントもあったが、接戦の末竹中に軍配。記憶違いでなかったらこれもフルセットだったような。。。。。
田中もミスが結構出ていたものの、意識しすぎた向井が自爆してしまう。
さて準決勝。竹中ー田中戦。これまでの流れからは竹中がきそうな気配があるものの、俄然ミスが減った二人の対戦は特別な見せ場は無いものの田中がポイントを重ねて8−4でリーチ。ここからマスワリ2回?くらいあって8−7まで竹中がまくりにかかる。16ゲーム目のブレイクは手玉スクラッチ&9番穴前セット完了。2の取り出しではコンビにいけないと判断した田中は2、3、といれて4−9コンビで終了。竹中の悪運もここでつきた感じだった。
かたや永田ー矢田戦は、矢田の2度の「弱い!」(ストロークしてたらちょこんと手玉にあたってしまうこと)で一挙に矢田が壊れてしまい、ワンサイドゲームとなる。開き直って2セットとるが、最初にとった1セットとあわせて3セットが精一杯。
決勝戦はどうなったのか分かりません。公式サイトにそのうちアップされるでしょう。
敢えて辛辣な事を書きます。
正直全体を通して感じたのは、試合全体の覇気があまり感じられなかった事。これはとてもつらいと思います。
有力選手のモチベーションも低くなったような印象があります。永田のホームでの利を活かしたきめ細かいボールコントロールや、クッションからのセーフティなどは見ていてあついのですが、それを受けてたつ相手選手の処理があまりに付け焼刃に近い(普段そういう球をついてないでしょ?っていう間合いとか)狙い方をしているみたいで、感情移入できません。JBCを引っ張っていくはずのスター選手候補である、竹中、田中、高見、菅谷といった若手がここに来て精度の低いプレイが多かったのも問題だと思います。
昨年のファイナルは田中などはミスは1試合で1つか2つだったし、それを受けてたつ望月も見ているだけでも熱くなるプレイをしていました。どういった状況にいまあるのか分かりませんが、今の盛り上がり方だとやばいと思います。事実、セミファイナル時点で見ていた人は15人くらい。店のスタッフ入れて。昨年は50人はいたと思うし、この違いは何なのか?と思います。
良い試合をしているのを回りで見ている人がどう盛り上げるかというのが今回は殆ど感じませんでした。
東京9ボールで、JBCの存在感を存分に発揮してもらいたいと思います。