カワセミ

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 近くの公園に犬の散歩でよく出掛けるが、冬の時期になるとカメラに大きなレンズをつけて三脚を広げている人達がいる。5年程前一度どんなものかと撮ってみたがその時は案外簡単に撮れたのと 鳥のことをあまり良く知らないせいもあって 被写体としてあまり興味が沸かなかった。鳥にハマルと機材など揃えるのに大変なことになるので鳥の撮影を専門にしている人から ゲストの部屋用に写真をもらって掲載しようと思っていたが、家の奥に仕舞ってあって一年に一度使うか使わないかの サンニッパ(300ミリF2,8 レンズ) があるのに思い当たり カワセミの撮撮にちょうど良いかもしれないと思い この冬(2010年12月)から近所の公園に本格的に撮りに出掛けてみることにした。 ところがこれが思った以上に難しく 納得いくものが撮れないうちに東日本大震災が起こり 撮影する気も失せていたところ ここでのカワセミの撮影シーズンも終わってしまったようである。 それでも一応の区切りをつけるため 今まで撮ったカワセミを行動様式別に分け掲載することにしたが、カワセミ撮りに関してはまだ初心者なので 来シーズンもっと上手く撮れるようになったら改定していくことにしたいと思う。 尚コメントの内容はあくまで個人的な見解であることをお断りしておく。
しかしカワセミ撮りが面白くなったのは、一緒に撮っている人たちと他愛無いお喋りをしたり、ファインダーにクリアなカワセミを捉えてショットすると言うような ゲームセンターでシューティングゲームに興じているような気分になるからかもしれない。
ホバリング。 5年ほど前散歩の途中 100−400のズームレンズに2倍のテレコンを付けて手持ちでたまたま撮れたもの。
アレッ!目標喪失。 ホバリングは狙って飛び立った瞬間に獲物が風で波がたって良く見えない時などに行う。 この時は見失ってしまったようだ。
この冬撮ったホバリング。 大体3、4秒は停飛するのだが このように背景が明るい場合大口径でホバリングを撮るのは意外と難しい、ピントが背景の明るい方に行ってしまう。
最近撮ったホバリング。トリミングしないと寂しい。 何人かの人が似た様なことをしていたのだが、自分も連写した6カットの内5枚を一枚に合成してみる。 
真ん中のカットが元画像で連写した他のカットを移植する。 背景がボケているので自動選択ツールを使いカットアンドペーストすれば 殆んど何も手を加えないで連続写真が出来上がる。
低い枝では獲物(クチボソ等)が良く見えない時は 高い枝に移る。
これは飛び込もうとしたが上空に気に食わないもの(鷹など)がいて中止したところ。
狙い定めていざ出陣。
突撃! 近くに獲物がいる時はかなり急角度で飛び込む。 この場合は撮る方としては撮りづらい。
遠くに獲物がいる場合はこのような角度になり、着水地点をカメラで追うのが容易になる。カメラを構えるときは両目を開けて片方の目でカワセミを追いカメラを動かし 効き目でファインダー内のAFポイントに着地点を捉えればよいが口で言うほど簡単ではない。
獲物を捕らえて浮上する時はあまり良い格好ではないことが多い。写真的には浮上して最初の羽ばたきの時を撮るのが良いそうだ。
カワセミも獲物を逃がさないように必死だ。
格好を気にしている余裕はない。
これなどはカワセミがおぼれているように見えてしまう。
空中に出ればこっちのもの。獲物を口にしっかりくわえ生還する。
正面から見ると。
カワセミの良い写真とは最初の羽ばたきにより水しぶきがハート型になり、水面に影が映り カワセミの目にピントが合い 獲物の目が見える様に撮ったものだそうだ。
自分は全てをクリアした写真はまだ撮ったことがない。
撮る角度とシャッター速度も重要だが多分に運任せの所もある。
達人はカワセミの顔を見てどの辺に飛び込むか予測するそうだが。
この冬は乾燥して池の水位が低く飛び込んで浮上する時間が短く良いショットを撮るのがなかなか難しかったようだ。
  かなり大きなクチボソを捕った、大きくて生きが良いと落としてしまうこともある。 
10メートル以上離れていると300ミリ(カメラにもよるが これは300x1.3で 390ミリ相当の画角)ではちょっと足りない。これでも少しトリミングしている。
5,6メートル近くだと300ミリでもこの程度の大きさに撮れる。
シャッター速度を遅くして羽をぶらして目にはピントを合わせて撮るのはなかなか難しい。飛行している時は大体1000分の1秒以上のシャター速度で撮るのが無難である。これは125分の1秒でたまたま撮れたもの。
   シャッター速度1250分の1、このくらいだと羽は殆んどぶれないがピントは合いやすくなる。
これは2000分の1秒。自分の場合は明るいほうがAFが良いように感じるのでF値は3.5位いにして シャッター速度はISO感度で変えることが多い。
3200分の1秒。水しぶきが塊に見える。
これも3200分の1秒。カメラ位置をこの様にカワセミと水平にした方が撮り易いが 写真的には正面斜め45度ぐらいからが良いように思う(ポートレートと同じ)。
これなどは6400分の1秒。池の水面が氷が張っているように見えてしまう。
  最高シャッター速度8000分の1秒。カワセミが止まって動きがまったく見られない。100分の1秒位で流し撮りが出来れば最高なのだが。
カワセミは英語でKingfisherと言われ魚獲りの名人だが失敗することもある。 感じではここでの成功率は80%強か?
暗くなり青緑の羽根の色が見えなくなるのでカワセミを逆光で撮るのを嫌う人が多いが、逆光で映えた羽もなかなか良い。
逆光もう一枚、 500分の1秒。
カワセミが浮上して止まり木まで飛行する有様を連写した4カットを元に ホバリングの時と同じように合成してみた。
低空飛行。 場所を変える時に見られる。 カワセミは通常低空で移動する。飛んで来る時は自転車に急ブレーキをかけた時でる音のようなキィーと細く鋭く鳴くことがある。
鷹などを警戒するためか休憩所などに移動するときは水面ぎりぎりで飛んで行く。
これは水浴びして止まり木に戻るところ。水浴びした後はしばし餌獲りを休憩することが多い。
羽はやはりこういう型が良い。
この冬は乾燥して水位が低く 底が見えて水面がにごり カワセミがあまり良く映らなかった。
  深いところだと良く映るが 逆にカワセミが餌を捕るために飛び込まない。
大きなクチボソを捉えて止まり木を目指して飛行。 
もう直ぐ生還
木をよじ登るカワセミ(?)。
餌を捕り急上昇するカワセミ。
上昇するカワセミその2.カワセミは飛ぶのにかなりのエネルギーを使うようで 一日に20匹以上食べることもあるようだ。
これは2回目の羽ばたきか。 前にも書いたが1度目の羽ばたきが絵になる。
後ろからのショット。撮影位置的には好まれない。
観察していると大体休む場所と獲物を狙うのに止まる木は区別しているようだ。
獲物を狙っているカワセミ。 カワセミの視力は人間の大体8倍ぐらいの視力があると言う。
10メートル以上先の水中の小魚を見つけるのだから凄い視力だ。
獲物を捕ってこれから食べようとするところ。大きいと木に打ち付けて弱らせてからから食べる。
良く見ると目が少し飛び出ており視野が広いことがうかがえる。
食事中のカワセミ。下のくちばしが赤いのはメスのカワセミだ。
オスとメスのカワセミ。 この時はペアリング(対いになること)しているのではなく縄張り争いをしているのだそうだ。
どう見ても魚とは違うもの(水草?)をくわえているカワセミ。
雨の中でも猟はします。
大きなクチボソを丸呑み。本体は直ぐ消化し排泄し小骨は口から吐き出すようだ。
神社の鳥居とカワセミ。
ペアリングか? 通常ペアリングではオスがメスに餌を持ってプロポーズするらしい。 オスは何処でも大変ですな。
最接近もここまで。 この時は結局ペアリングはならなかった。オスは餌を持ってきていないし メス(右)の方が体格もよく積極的だったが 若いオスが怖気ついたようだ。このメスはここではサチオ夫人と言うあだ名がつけられている。
青い水と青いカワセミ。
太鼓橋を背景に。
お散歩の人も見ています。


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