自主防災組織の発足に当たって
初代本部長 高橋和也
平成17年5月に総合防災対策検討委員会から6ヶ月間の議論の集約として「中間報告」を頂き、6月の「会館祭り・春」の防災コーナーに「自主防災組織について考えましょう」の張り紙をしたことを思い出します。早くも11月には設立準備委員会を立ち上げ、平成18年2月に南町田自主防災組織設立要綱を採択し、4月の自治会総会で承認を受けた後5月に正式発足になるという、いわば超スピードの経過をたどって今日に至りました。この間関係者の超人的な頑張りは言うに及ばず、行政の「公助」から隣近所の助け合い「互助」に軸足を移し、自分と家族の命は自分たちの手で守ろうという全体の意識が大きな支えになったと思います。最近ブロック内の自発的な動きとして全員集会を開き、万一の場合を想定して家族状況を伝え合っていることを聞き、かつて余りにも防災意識の低調さに驚いて、「防災ゼロメーターからの脱出」を訴えた身として、これ以上嬉しいことはありません。隣近所の助け合いを基本にする組織ですので、組織率
60%強の自治会員だけを対象にするだけでは不十分です。自治会員でなくても助けるとか、自治会員でないものに助けられるとかのいろいろなケースが考えられます。この様な事情を考慮して自主防災組織を自治会とは別組織にし、防災について志を同じくする人々に門戸を開いたのは、発想として非常に良かったと思います。実際非自治会員の47世帯がこの組織に参加しましたし、自動加入の自治会の個人会員全員が加入してくれました。平成18年8月に応募した防火防災功労者賞コンクールでは、東京消防庁の推薦で全国コンクールにまで出場できました。残念ながら上位入賞は叶いませんでしたが、全国コンクールに名を連ねたこと自体、町田市として初めての快挙であり、平成19年3月1日の「防火と音楽の夕べ」(午後6時より町田市民フォーラム)で「地域防災への取り組み」の代表例として10分間のプレゼンテーションを行いました。私たちの努力の結晶が町田市防災課の推すモデルケースに止まらず、全国的なパイオニアとして名を馳せる可能性も否定できません。各方面の期待に沿えるかどうかは、我々の今後の活躍にかかっています。一人一人がこのような自覚を持って、南町田自主防災組織を盛り立てていきましょう。
(原文 2007年1月21日発行 南町田防災ニュース 第1号より抜粋)
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